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  • 人を増やせない地方の中小企業が、AIで現場を回し始めるまでの3週間

    人を増やせない地方の中小企業が、AIで現場を回し始めるまでの3週間

    「採用しても人が来ない、来ても続かない」。地方の中小企業の社長から、ここ数年で最も増えた相談です。求人を出しても応募がない、応募があっても辞退される、採用できても3ヶ月で辞める。人を増やすという選択肢が事実上機能しなくなっている地域が、日本中に広がっています。

    そんな中、町村の中小企業のAI導入率は約1割。一方で都市部では8割を超えます。この格差は5年後の経営体力に直結します。本記事は、地方の中小企業の社長が「最初の3週間」でAI活用を立ち上げるまでの順序を、現場ベースで整理します。

    抽象的な事例集ではなく、従業員30名規模・地方都市の製造/建設/小売の社長が、今日から動ける具体手順だけを書いています。

    地方の中小企業を取り巻く「3つのリアル」

    地方のAI導入が進まない理由は、地方特有の3つの構造的問題にあります。

    リアル1:採用市場が事実上機能していない

    人口減少により、求人を出しても応募がない地域が増加しています。特に従業員10〜50名規模の中小企業では、年に1人採用できれば成功という地域が珍しくありません。「人を増やす」前提の経営計画はもう成り立たないのが現実です。

    リアル2:AI導入の相談先が見当たらない

    都市部では大手SIer・コンサル・受託会社の選択肢が豊富ですが、地方では「AIに詳しい相談先」自体が稀少です。商工会議所のセミナーに参加しても、実装まで導いてくれる相手は限られます。

    リアル3:補助金情報が届かない

    国・自治体の補助金は地方ほど採択枠に余裕があるケースが多いのに、申請相談先が分からず応募が進まない。情報格差が機会損失を生んでいるのが地方の実態です。

    これら3つを「仕方ない」で済ませると、5年後の生き残りラインで都市部と差がつきます。AIで人手不足を埋める動きは、地方の中小企業ほど急ぐべき経営判断です。詳しくは採用を諦めた中小企業社長が、AIで人手不足を埋めるまでも併せて。

    地方の社長が「最初の3週間」でやること

    地方の中小企業がAI活用を立ち上げる「最初の3週間」を、3フェーズで整理します。

    1週目:業務洗い出し(現場の時間を可視化)

    最初の1週間は、ツール選定の前に自社の業務時間を可視化します。

    やること
    – 全社員に「今週の業務時間内訳」を簡易記入してもらう
    – 部門別・業務別に時間を集計
    – 「人を増やしたい」と思っている業務TOP3を特定
    – 時間泥棒になっている業務を3つ抽出

    地方の現場で多いのは:①受発注の電話対応、②手書き伝票のExcel入力、③営業日報・議事録、の3つ。これらは全てAIで削減可能な領域です。

    業務洗い出しは1時間×7日で完了します。専門家不要で、社長と各部門長が組めば終わります。

    2週目:1ツールに絞って試験導入

    業務洗い出しで一番削減効果が見込める領域に、AIツールを1つだけ入れます。複数ツールを同時に試すと現場が混乱するので、必ず1ツール1領域。

    地方の中小企業に推奨する初期ツール
    – 議事録AI(tl;dv、Notta):商談・打合せが多い業種向け
    – OCR+ChatGPT:手書き伝票・FAX注文書がある業種向け
    – 自動応答AI(電話対応):受電業務が多い業種向け

    詳しいツール選定は現場で実用に耐えた営業AIツール13本に整理しています。

    2週目は「3名の現場担当者でトライアル」が標準。社内の協力者を巻き込まないと、3週目に全社展開できません。

    3週目:効果測定→全社展開判断

    2週目のトライアルを踏まえ、効果測定と全社展開の判断を行います。

    測定する指標(3つ)
    – 削減時間(h/週)
    – 現場の使用感(5段階評価)
    – トラブル発生率(件/週)

    3指標がクリアできていれば、全社展開へ進みます。クリアできていなければ、ツールを変更するか、領域を変更します。

    3週目の終わり時点で
    – 月削減時間の見積もりが出ている
    – 全社展開の費用試算が出ている
    – 補助金申請の方向性が決まっている

    ここまでで3週間。地方の中小企業でも、専任担当者を1名置けば確実に到達できる工程です。

    地方ならではの「使える相談先」3つ

    地方でAI導入を進めるとき、活用すべき相談先を3つ紹介します。「相談先がない」は事実ではなく、知らないだけです。

    商工会議所のIT・AIセミナー

    各地域の商工会議所では、IT・AI関連のセミナーが定期開催されています。最新ツール紹介や事例共有が中心ですが、セミナー後の個別相談で、地域の他社事例を教えてもらえるケースが多い。

    地方銀行のAIサポートサービス

    地方銀行が「取引先向けAI支援」を始める動きが広がっています。地銀のネットワークから、地域内の他社のAI導入事例・補助金活用事例を紹介してもらえます。

    地方経済産業局の中小企業支援窓口

    経産省の地方経産局では、AI・DX関連の補助金相談・専門家派遣を行っています。無料で専門家のアドバイスが受けられるため、活用しない手はありません。

    これら3つを「順に動かす」進め方は、別記事地方は補助金より相談先がない。地銀・商工会議所・経産局を順に動かすAI実装術で詳しく扱います。

    地方の中小企業が陥りがちな3つの罠

    3週間で立ち上げる中で、地方の社長がハマりやすい罠を3つ。

    罠1:「人を増やすほうが早い」と思い続ける

    地方の採用市場は5年前と同じではありません。「採用が再開する見込み」を捨てるところから経営計画を組み直す必要があります。

    罠2:都市部の最新事例ばかり真似する

    東京の派手な事例は地方では再現性が低い。地域内の他社事例を商工会議所・地銀ルートで集めるほうが、確度の高い導入になります。

    罠3:補助金を後回しにする

    「まず自費で試してから」と進めると、後から補助金申請しても採択が遅れます。最初の1週目から補助金相談を並行するのが正解。詳細は中小企業のAI補助金活用ガイド

    地方の業種別・最初に手をつける領域

    地方の中小企業の業種別に、最初に手をつけるべきAI領域を整理します。

    業種 最初の領域 期待削減時間/月
    製造業(金属・機械) 議事録AI、OCR 60-100h
    建設業(地場ゼネコン) 営業AI、書類作成AI 80-120h
    卸売業 受発注自動化、リスト作成AI 40-80h
    小売・飲食 自動応答AI、シフト最適化AI 30-60h
    士業(税理士・社労士) 議事録AI、提案書AI 40-70h

    業種別の詳細事例は月200時間の人手不足を救った中小工場のDX事例2024年問題を突破した建設業AI事例を参照してください。

    よくある質問

    Q1. 社内にIT担当がいないのですが、本当に3週間でできますか?

    できます。本記事で扱うツールは全てノーコード。社長と現場担当者2-3名がいれば回せます。

    Q2. 1人ですべて進められますか?

    社長1人での導入は非推奨です。「現場の使用感」を測れないため、効果測定が機能しません。最低3名の体制を組んでください。

    Q3. 補助金はいつ申請すべきですか?

    3週目の効果測定前に、申請の方向性は固めておきます。トライアル結果を申請書に反映させやすいタイミングです。

    Q4. AI導入で人を減らしたくないのですが、矛盾しませんか?

    矛盾しません。地方の中小企業のAI導入は「人を減らす」のではなく「採用できない分の業務を回す」ためです。むしろ既存社員の負担が下がり、定着率が上がります。

    Q5. 地方ならではの失敗事例はありますか?

    「都市部の最新事例を真似して破綻」が最多。地域内の事例ベースで進めるほうが、確度が圧倒的に高くなります。


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    執筆者プロフィール

    渋谷祐太(しぶや ゆうた)|株式会社LiftBase 代表取締役CEO

    学生時代に株式会社エス・エム・エスでインサイドセールスに従事し、顧客接点と営業プロセス設計の基礎を学ぶ。新卒で日本IBMに入社し、コンサルタントとして大手クライアントの業務改革・システム導入を担当。その後、ファインディ株式会社で事業企画としてプロダクトと事業の接続を経験。2024年9月に株式会社LiftBaseを創業し、代表取締役CEOに就任。AI導入が「実装段階で止まる」課題に向き合い、業務改革・システム導入・営業プロセス設計の知見を活かして、中小企業の現場でAIを「動く資産」に変える伴走支援(FDEモデル)を提供している。

    「テクノロジーは、使い方次第でビジネスの構造そのものを変える力を持っている。中小企業の『あと一歩』の壁を、現場と経営の両方から越えていきます。」

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    【2026年最新】人手不足AI解決策|中小企業社長が採用を諦める理由

    「採用しても辞める。求人を出しても応募が来ない」——採用で人手不足を埋める時代は、もう終わっています。採用コスト500万円 vs AI月数万円。この現実を直視せずに「採用」だけに頼ると、5年後に会社が立ち行かなくなります。この記事は、業務領域別に「人を増やすことを諦める」具体策を渡します。

    結論: 中小企業の人手不足は、もう採用では解決しない。「人を増やす」発想を諦めて、AIで業務量を減らすことから始める。営業マン1人を雇う年間コストは約500万円、AIエージェントは月数万円。2025年度の人手不足倒産は441件で過去最多を更新し、求人を出しても来ない時代が現実になった。本記事では、業務領域別にAIで何を解決できるか、採用コスト vs AI導入コストの数字、最大1億円の補助金まで、中小企業経営者の視点で整理する。


    人手不足 AI 解決策|アイキャッチ:採用するな、AIを雇え

    1. 人手不足の現状|「求人を出せばくる」時代は終わった

    1-1. 数字で見る2026年の人手不足

    正社員が不足している企業は52.3%。1月としては4年連続で半数超が続いている。
    出典: 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年1月)」 2026年2月20日発表

    人手不足倒産は2025年度に441件で過去最多。前年度比1.3倍、3年連続の最多更新となった。
    出典: 帝国データバンク「人手不足倒産の動向調査(2025年度)」 2026年4月9日発表

    特に深刻なのは建設業(112件、全体の25.4%)と道路貨物運送業(55件)、老人福祉事業(22件)。さらに従業員退職型倒産は118件で、年度ベースで初めて100件を超えました。

    中小企業の経営者が「採用できない」と感じるのは気のせいではない。統計的に証明された現実です。

    1-2. 社長あるある|現場で起きていること

    50代の社長と話すと、必ず3つの愚痴が出てきます。

    • 「求人広告を出してもまったくこない」
    • 「採用してもすぐ辞める」
    • 「ベテランが定年で消えていく」

    これは渋谷が前職の営業時代から、Liftbaseで中小企業のFDE支援に入ってからもずっと聞き続けている言葉です。問題の本質は「採用コストの上昇」と「定着率の低下」が同時に起きていること。広告費を倍にしても、応募が倍にはならない。

    1-3. なぜ採用で解決できないのか

    労働力人口は減り続けています。総務省「労働力調査」によれば、生産年齢人口(15〜64歳)の長期減少トレンドは止まらず、毎年数十万人規模で人口が減っている状態が続く。
    出典: 総務省統計局 労働力調査 2026年3月分(令和8年)まで公表中

    つまり、全国の社長が同じ求職者を奪い合っている。給料を上げても採れない。採れても都会の大企業に取られる。これが構造的な現実です。


    人手不足統計グラフ:人手不足倒産の推移 - 人手不足 AI 解決策

    2. 結論|「採用するな、AIを雇え」

    2-1. 営業マン1人 vs AIエージェント1台のコスト比較

    ここが本記事の核心です。

    項目 営業マン1人(年) AIエージェント1台(年)
    直接コスト 給与400万+社保60万=約460万円 月3万〜10万円 × 12 = 36万〜120万円
    採用コスト 求人広告50万+エージェント手数料100万=約150万円 0円
    教育コスト 研修・OJT 約50万円 0円(プロンプト調整のみ)
    定着リスク 3年以内離職率約30% サービス継続性のみ
    年間総額 約660万円(初年度) 約36万〜120万円

    ざっくり言って、AIは営業マンの10分の1〜20分の1のコストで動く。

    しかも24時間365日働く。文句を言わない。教育してから辞めるリスクもない。

    2-2. 「人を増やす」のではなく「やることを減らす」

    Liftbaseが現場で必ず言うのは「業務を増やす前提で人を雇うな」です。

    • 採用する前に「この業務、AIでやれないか」を聞く
    • AIで処理できない業務だけ人にやってもらう
    • 人は「判断・関係構築・物理作業」に集中させる

    この順序を逆にすると、永遠に人手不足は解決しません。

    2-3. AIを雇うとは具体的に何か

    「AIを雇う」とは、ChatGPTを契約することではない。業務フローにAIを組み込むことです。

    • 営業: 商談議事録・提案書ドラフト・顧客リサーチをAIに任せる
    • 事務: 経費精算・請求書処理・社内問い合わせをAIに任せる
    • CS: 一次回答・FAQ応答・クレーム分類をAIに任せる

    これだけで「営業マン2人分の事務作業」が消える。残った時間で営業が本来の仕事をできる。これがAIで人を雇うの正体です。


    採用コスト vs AI導入コスト比較表 - 人手不足 AI 解決策

    3. 業務領域別|人手不足×AI解決マップ

    ここから、現場で実際に効いている領域を5つに分けて解説します。

    3-1. 営業|エースの時間を事務から取り戻す

    人手不足の現場で一番もったいないのは、エース営業マンが事務作業に時間を取られていることです。

    業務 AIでの解決策
    商談議事録の作成 録音→文字起こし→要約・ToDo抽出を自動化
    提案書のドラフト作成 過去案件をベースにAIが初稿を作る
    顧客リサーチ 業界・競合情報をAIが事前に整理
    日報・週報 CRM情報からAIが下書き
    見積もり試算 過去事例から自動見積

    Liftbase支援例(製造業向け商社、社長へのヒアリング結果): 営業1人あたり週12時間の事務作業のうち、約8時間がAI化可能と試算。月換算で約32時間=1人分の0.2人月を取り戻せる計算です。

    3-2. 製造|検査・記録・段取りをAIに

    製造業は人手不足倒産112件の最多業種。AI活用の余地は大きい。

    • 外観検査: AIカメラで不良品検出、検査員の負担減
    • 作業記録: 動画解析で作業手順を自動文書化
    • 段取り: 過去データから最適な工程順序を提案
    • ベテランの暗黙知: 熟練者の動きをAIで形式知化

    3-3. 事務・経理|定型業務はほぼ全部AI化できる

    事務・経理は最もAI化が進めやすい領域です。

    • 請求書処理(OCR+AI仕訳)
    • 経費精算の自動化
    • 社内問い合わせへのAI回答(社内FAQボット)
    • 契約書のレビュー(リスク箇所の自動抽出)
    • 給与計算チェック

    1日8時間の事務作業のうち、3〜4時間はAIで巻き取れる。これがLiftbaseの現場感覚です。

    3-4. カスタマーサポート(CS)|一次対応はAIで十分

    CS人材の採用は特に難しい。離職率も高い。だからこそAIで一次対応を巻き取る価値が大きい。

    • チャットボットでの初期対応
    • メール一次返答のドラフト
    • 問い合わせの自動分類・優先度付け
    • 過去対応履歴の即時検索
    • ナレッジベースの自動更新

    人がやるのは「クレームのエスカレーション対応」と「複雑な相談」だけにする。

    3-5. 採用|人事担当者の負担を半減させる

    人事担当者自体が人手不足です。だからこそAIで効率化する。

    • 求人原稿の自動生成
    • 応募者スクリーニング(書類選考の一次フィルター)
    • 面接日程調整の自動化
    • スカウトメールの自動パーソナライズ
    • 入社後の定着サポート(オンボーディングAI)

    業務領域別AI解決マップ - 人手不足 AI 解決策

    4. ROI比較|採用コスト vs AI導入コストのリアル

    4-1. 採用1人にかかる本当のコスト

    経営者は「給与400万」しか見ていないことが多い。本当のコストはこうです。

    • 求人広告費: 30万〜100万円
    • 人材紹介手数料: 年収の30〜35%(年収400万なら約140万円)
    • 教育・OJTコスト: 約50万円(先輩の時間も含めて)
    • 社会保険料・各種手当: 給与の約15%(60万円)
    • オフィス・備品: 年20万円
    • 採用後3年以内の離職率は新卒で約30%(厚労省統計)

    初年度だけで660万円、3年目までに約2,000万円。これが営業マン1人の本当のコストです。

    4-2. AI導入の本当のコスト

    一方、AIの導入はこうです。

    • ツール契約料: 月3万〜30万円(年36万〜360万円)
    • 初期導入コスト: 業務設計・プロンプト調整で50万〜300万円(補助金活用で実質1/2〜1/3)
    • 運用コスト: 月10万〜30万円(社内人材で対応可能)
    • 離職リスクなし、24時間稼働

    初年度総額は100万〜700万円程度。営業マン1人より安い。しかも複数業務をカバーできる。

    4-3. SES事業から見た人材市場のリアル

    LiftbaseはAIコンサルだけでなくSES事業(エンジニア採用・BP開拓)も運営しています。日々の現場で見えるのは:

    • エンジニア1人の平均単価は60万〜80万円/月(=年720万〜960万円)
    • 採用は完全な売り手市場、3社に断られて当たり前
    • 内定承諾後の辞退率は20〜30%

    「人を採る」前提で経営計画を立てると、ほぼ計画は崩れる。これが2026年の現実です。


    AI導入の3つの失敗パターン - 人手不足 AI 解決策

    5. 補助金|AI導入は最大1億円まで国が出す

    「AIを入れたいけど初期投資が痛い」という社長へ。2026年度は史上最強の補助金ラインナップです。

    補助金名 上限額 主な対象
    デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金) 〜450万円 AI機能を有するSaaSツールの導入
    ものづくり補助金 750万〜2,500万円(成長分野類型は最大3,500万円) 製造業のAIシステム導入
    省力化投資補助金(カタログ注文型) 200万〜1,000万円(賃上げで300万〜1,500万円) カタログ掲載のAI製品
    省力化投資補助金(一般型) 750万〜8,000万円(賃上げ特例で最大1億円) オーダーメイドのAIシステム
    新事業進出補助金 2,000万〜9,000万円 AIを核にした新事業展開

    出典: ものづくり補助金 公式 2026年5月時点
    出典: 中小企業省力化投資補助金 一般型 2026年5月時点

    5-1. 社長が最初に検討すべきは省力化投資補助金(一般型)

    人手不足解消が目的なら、省力化投資補助金 一般型が本命です。

    • 補助率1/2〜2/3(小規模事業者は最大4/5)
    • 賃上げ特例適用で従業員101人以上は最大1億円
    • AI×業務自動化に明確に対応

    詳細は別記事「【2026年最新】AI補助金|中小企業が最大1億円もらう全手順」で解説しています。


    補助金一覧表:最大1億円の制度 - 人手不足 AI 解決策

    6. AI導入の失敗パターン|社長が踏みやすい3つの罠

    ここは現場の生々しい話です。Liftbaseが見てきた失敗パターンを3つ紹介します。

    6-1. 「ChatGPTを契約しただけで終わる」

    最も多い失敗。会社全体でChatGPT Teamを契約して、誰も使わずに終わるパターン。原因は「業務フローへの組み込み」が抜けているから。

    対策: 1業務1AIで小さく始める。「議事録作成だけ」「提案書ドラフトだけ」と限定する。

    6-2. 「全社一斉導入で現場が混乱する」

    社長が鶴の一声で「全部署でAI使え」と言うパターン。現場は使い方が分からず、結局Excelに戻る。

    対策: 1部署で3ヶ月のパイロット運用→効果検証→他部署展開の順序を守る。

    6-3. 「ベンダー任せで魂が抜ける」

    外部に丸投げして、現場の業務を理解していないシステムが完成するパターン。導入後に「これ違うんだよな」となって、再構築コストで赤字になる。

    対策: FDEモデル(現場常駐型)のパートナーを選ぶ。Liftbaseが推奨する形です。


    導入3ステップフロー - 人手不足 AI 解決策

    7. AIの限界とリスク|誠実に伝えること

    AIは万能ではない。社長として知っておくべき限界を正直に書きます。

    7-1. AIが苦手なこと

    • 物理作業: 製造現場の組立、運送、介護の身体介助はAIだけでは無理
    • 複雑な交渉: 価格交渉、トラブル対応の最終局面は人間が必要
    • 関係構築: 顧客との長期的な信頼関係はAIには作れない
    • ゼロからの創造: 全く新しい事業企画は人間の発想が必要

    7-2. 雇用問題への配慮

    AIで業務を巻き取ると、当然「人が余る」という議論が出ます。Liftbaseの立場は明確です。

    AIで人を切るのではなく、AIで本来やるべき仕事に人を戻す

    事務作業を5時間やっていた営業マンを、顧客訪問と提案に5時間使ってもらう。これが正しい使い方です。社員を減らすのではなく、1人あたりの付加価値を上げる。

    7-3. セキュリティ・情報漏洩リスク

    • 社外秘情報をChatGPT無料版に入れると学習データに使われる可能性がある(業務利用は法人版必須)
    • 個人情報をAIに渡す際は事前に匿名化処理が必要
    • 社内ガイドラインの策定が必須

    安易な導入はリスクになる。Liftbaseが導入支援で必ず最初にやるのが、このセキュリティ設計です。


    8. 導入の進め方|今週やる3ステップ

    Step 1: 業務棚卸し(1週間)

    各部署の主要業務をリストアップし、「AIで巻き取れそうか」を○△×で評価する。これだけで全体像が見える。

    Step 2: パイロット業務の選定(1日)

    最もインパクトが大きく、かつリスクが低い業務を1つ選ぶ。営業の議事録作成か事務の請求書処理が定番です。

    Step 3: 3社に相見積もり(2週間)

    ベンダーを3社に絞って提案を取る。最低でも以下を聞く。

    • 初期費用と月額費用
    • 補助金対応の可否
    • 導入後のサポート体制
    • 同業他社の導入実績

    9. FAQ|社長からよく聞かれる質問

    Q1: AIを入れたら人を減らすことになりませんか?

    A: 多くの中小企業は今も人手不足です。AIは「新しく採用しなくて済む」効果が中心で、既存社員を減らす話ではありません。むしろ既存社員の事務負担を減らし、本業に集中してもらう仕組みです。

    Q2: ITに弱い会社でも導入できますか?

    A: できます。2026年のAIツールは「社長でも使える」レベルまで進化しています。重要なのは現場に常駐して業務を理解するパートナーの有無です。

    Q3: 補助金を使った場合、自己負担はいくらですか?

    A: 補助率1/2なら半額、2/3なら1/3、小規模事業者の特例で4/5なら自己負担2割まで圧縮できます。500万円のシステムなら自己負担100万〜250万円です。

    Q4: 効果が出るまでどれくらいかかりますか?

    A: 業務によります。議事録AIは導入翌週から、システム連携型のAIは3〜6ヶ月が目安です。一気に全部やろうとせず、効果が早い領域から始めるのが王道。

    Q5: AIに任せて品質が下がりませんか?

    A: 設計次第です。AIに任せるのは「ドラフト作成」、最終チェックは人間というハイブリッド型が現実解。これで品質維持と効率化の両立ができます。

    Q6: 中小企業でAIを使っている会社は増えていますか?

    A: 急速に増えています。Liftbaseの肌感覚では、2025年から2026年にかけて中小企業の問い合わせが3倍以上に増えました。「採用できないからAIで」という相談が圧倒的多数です。


    10. まとめ|採用を諦めて、AIで人を増やす方を諦める

    人手不足は構造問題です。日本全体で生産年齢人口が減り続ける以上、「採用で解決する」という発想自体を捨てるしかない。

    • 営業マン1人=年660万円、AIエージェント=年36万〜120万円
    • 人手不足倒産は441件で過去最多、52.3%の企業が正社員不足
    • 補助金で最大1億円までAI導入を国がサポート
    • 業務領域別に「AIで巻き取る」設計が経営の起点

    社長がやるべきは「もう1人採用する」予算を、「AIエージェント3つ」に振り分けることです。それが2026年の現実解です。



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    執筆者プロフィール

    渋谷祐太(しぶや ゆうた)|株式会社LiftBase 代表取締役CEO

    学生時代に株式会社エス・エム・エスでインサイドセールスに従事し、顧客接点と営業プロセス設計の基礎を学ぶ。新卒で日本IBMに入社し、コンサルタントとして大手クライアントの業務改革・システム導入を担当。その後、ファインディ株式会社で事業企画としてプロダクトと事業の接続を経験。2024年9月に株式会社LiftBaseを創業し、代表取締役CEOに就任。AI導入が「実装段階で止まる」課題に向き合い、業務改革・システム導入・営業プロセス設計の知見を活かして、中小企業の現場でAIを「動く資産」に変える伴走支援(FDEモデル)を提供している。

    「テクノロジーは、使い方次第でビジネスの構造そのものを変える力を持っている。中小企業の『あと一歩』の壁を、現場と経営の両方から越えていきます。」

    参考文献・出典